Health & Business Coaching

Department of Nutrition at the Harvard School of Public Healthが管理している  Nutrition Source の内容で、今回は「正しい食べ方の10個のヒント」のうち、脂質をカバーします。

ヘルシーな脂質を選び、飽和脂肪酸は控えてトランス脂肪酸は避ける。
摂取する脂質のカロリーが高い低いは病気には関連せず、問題となるのは脂質の種類です。
「良い脂質」とは、 一価不飽和脂肪と多価不飽和脂肪で、病気にかかる危険性を下げてくれます。「悪い脂質」とは飽和した脂肪、特にトランス脂肪酸で、病気にかかる危険性を高めます。良質な脂質を含む食品はベジタブルオイル(オリーブ、菜種、ひまわり、大豆、コーン)、豆&ナッツ類、魚です。反対に悪質の脂質を含む食品は、赤肉、バター、チーズ、アイスクリーム、一部硬化油からつくられたトランス脂肪酸の加工食品など。
健康的な食生活の鍵となるのは、より多くの良質な脂質を選ぶことです。例えば、 バターの代わりにベジタブルオイルを使用、ステーキの代わりにサーモンを食べるなど、トランス脂肪酸を含まない食品選びをするといった具合です。

「低脂肪」や「無脂肪」などの加工食品は必ずしも「ヘルシー」とは言えず、低脂肪食品ばかり選ぶ食生活も健康的とは言い切れません。通常の低脂肪ダイエットの問題点は、悪質な脂肪を食べないのは良い事ですが、同時に心臓に良いとされる良質の脂質も摂取しなくなります。また低脂肪ダイエットは、通常白米や白い食パン、ジャガイモや糖分豊富な飲料などの精製された炭水化物が多く含まれて(隠れて)います 。 食品製造会社が脂質を取り除く際、それを糖分や、精製された穀物などの炭水化物に代替するからです。我々の体はこれらの精製された炭水化物をとても早く消化するため、血糖値とインシュリン値の急上昇と急降下を奨励する事になり、それを理由にすぐにお腹が空いたり、食べ過ぎたり、体重増加につながります。結果的にこのような食生活をし続けると、心臓病や糖尿病などにかかる危険性を高めてしまうことになります。
よって、赤肉やバターなどを減らす際、魚や豆&ナッツ類、ヘルシーな油に置き換え、白いパンや、白米、ジャガイモ、糖分の高い飲み物や精製された炭水化物は避けましょう。特に糖尿病の方はコレステロール摂取量を限定する必要はありますが、大抵の人であれば日常食からのコレステロールは世間でバッシングされるほど悪者ではありません。血流のコレステロール、特に悪玉コレステロールが注目すべき値です。血中コレステロールレベルに大きく反映するのは、食事中の脂質と炭水化物の混合性で、食品中のコレステロールの値ではありません。

不飽和脂肪酸のウィキペディアはこちら。

以下、ヘルシーな脂質を食生活に取り入れる5つのキーポイントです。

1)調理やベーキングには植物性の油を使用
オリーブ、カノーラ、その他植物性油は心臓に優しい不飽和脂肪酸 (unsaturated fats)です。サラダやローストした野菜にはオリーブ油ベースのビネガー系ドレッシングがお勧めです。

2)トランス脂肪酸は食生活から削除
買い物時、栄養成分表をしっかり読んでトランス脂肪酸の入っていない食品 (trans free) を選びましょう。内容量はゼログラムであること、原材料名を読み、一部硬化油 (hydrogenated oils)からできているものは避けましょう。アメリカでは幸いにも、ほとんどの食品製造会社はトランス脂肪酸を自社商品から排除し、トランス脂肪酸が存在する場合には内容量を栄養成分表に明記する事が2006年より義務づけられています。実際、2012年2月8日に発行されたCenters for Disease Control and Prevention では、アメリカ人のトランス脂肪酸の血中濃度が過去10年間で58%も下がったと発表しており、栄養成分表の内容量記載の効果が出ていることになります。外食の際、栄養情報がメニューに載っていない場合は、レストランがトランス脂肪酸を排除して調理していると確認できない限り、揚げ物やビスケット、焼き菓子などを避けましょう。

3)固いバターから柔らかめのマーガリンへ切り替え
トランス脂肪酸ゼロで一部硬化油を使用していないものを買いましょう。更にお勧めなのが、液状の植物性油で、冷蔵庫で冷やしたエクストラバージンオイルはトーストととても相性の良い代替品となります。

4)オメガ3脂肪酸を含む食品を毎日最低1つは食べる
サーモンやマグロの様な油ののった魚やウォールナッツ、カノーラオイルなどにオメガ3は含まれていて、体内では作れないものなので摂取必須の食品です。特に魚からのオメガ3は心臓に大変な利益をもたらします。

5)赤肉、チーズ、牛乳、アイスクリームを控える
赤肉(牛、豚、子羊)や乳製品は飽和脂肪酸をたくさん含みます。よって、赤肉(特にベーコンなどの加工肉)を減らし、魚や鶏肉、ナッツや豆類を増やす様にしましょう。赤肉を食べる際は、油の少ない肉を選び、摂取量も少なめにしましょう。「低脂肪チーズ」はそれほど脂肪率が低い訳でもなく、通常のチーズに比べて塩分が高めになっているので、通常のチーズを量を少なめにして味わいましょう。低脂肪牛乳は通常の牛乳より良いかもしれませんが、少量ないしは適度の牛乳量を飲む人であれば大差は出ません。

かなの一言:
今回で最も注目したいのはやはりオメガ3です。DHAやEPAなどのサプリも出ているかと思いますし、亜麻仁油や亜麻の種でも有名かもしれません。上記の通り、私たちの体内では作れないものなので日々の食生活で注意しながらしっかりと摂取したい食品目です。

オメガ3が不足すると心臓病、癌、免疫力の低下、アレルギー、皮膚トラブル、肥満、炎症、 うつ症、子供の発育や態度などの問題など色々な症状が現れると言われています。特にダイエットをしている方たちは脂質を一切摂らない様にしがちですが(私もやりました!)、ここで我々トレーナーが良い脂質は痩せるのにも、健康体にも絶対必要なものという事を教え込んで行きたいものです。お子様を持つご両親の方にも是非注目してもらいたい食品群ですね。

亜麻の種の注意点ですが、種を煎らずにそのまま摂取しても、貴重なオメガ3は体内に残る事無く、腸内浄化の手助けをして終わってしまいます(便秘対策にはもってこいですが)。よって、オメガ3を摂取目的でご利用の際は煎った亜麻の種を毎日テーブルスプーン1杯分摂取されると効果的です。このように、「この食品は〇〇が豊富」と宣伝していても、正しい使用用途を理解していないとベストな効果が得られないものは大量に出ています。皆さんの意見&知識をお借りつつ、そのような混乱を少しでも減らして行ければいいですね。

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